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第12回「知識・芸術・文化情報学研究会」(JADS関西地区部会研究会)の開催案内(参加者募集)

 第12回 知識・芸術・文化情報学研究会を開催します。

 この会は、関西地区部会研究会を兼ねております。

 参加者申し込みを受け付けておりますので、奮ってご参加ください。

 なお、非会員でも参加可能です。


主催:知識・芸術・文化情報学研究会

世話役〔五十音順〕:赤間亮(立命館大学)、阪田真己子(同志社大学)、田窪直規(近畿大学)、村川猛彦(和歌山大学)

共催:アート・ドキュメンテーション学会関西地区部会、情報知識学会関西部会

協力:立命館大学アート・リサーチセンター 文部科学省 国際共同利用・共同研究拠点「日本文化資源デジタル・アーカイブ国際研究拠点」

日時

2023年2月18日(土)13時開始

  • 発表募集ではハイブリッド開催としておりましたが、新型コロナウイルス感染状況を考慮し、完全オンラインで開催することとなりました。
  • アクセス方法は発表者および参加申し込みをいただいた方にメールでお知らせします。
  • 会場による開催はございませんのでご注意ください。

実施方法

オンライン開催(Zoom使用)


参加申し込み方法

2023年2月15日(水)までに、参加申し込みフォームよりお申し込みください。

  • 参加費は無料です。
  • 研究発表会後に懇親会(オンライン開催、無料)を予定しています。大学や分野の枠を超えた交流の場にしたいと思いますので、あわせてご参加ください。

プログラム

開会挨拶 13:00~13:05

発表1 13:05~13:30

「日本舞踊における「間合い」の可視化研究―立方と地方の相互作用に着目して―」

安井 瑠理(同志社大学文化情報学部)

発表2 13:30~13:55

「花押を対象とした画像検索システムの開発」

石村 隆博(和歌山大学大学院システム工学研究科)

発表3 13:55~14:20

「写経型プログラミングに基づく学習支援システムの改良」

田中 和季(和歌山大学大学院システム工学研究科)

休憩 14:20~14:35

発表4 14:35~15:00

「固有表現抽出手法を用いた古典文書からの歌舞伎役者情報の自動抽出」

三木 恵大(立命館大学情報理工学研究科)

発表5 15:00~15:25

「都をどりとその出版物データベースの構築」

山本 睦月(立命館大学文学研究科)

発表6 15:25~15:50

「自治体広報誌のデジタル化・オープン化進展要因の分析」

長塚 隆(鶴見大学名誉教授)

休憩 15:50~16:05

発表7 16:05~16:30

「文化資源を活かした奈良研究の可能性」

安宅 望(立命館大学文学研究科)

発表8 16:30~16:55

「秩父宮記念スポーツ博物館におけるデジタルアーカイブの実践」

村上 佳奈子(秩父宮記念スポーツ博物館)

閉会挨拶 16:55~17:00

懇親会 17:00~

発表要旨

発表1

「日本舞踊における「間合い」の可視化研究―立方と地方の相互作用に着目して―」

安井 瑠理(同志社大学文化情報学部)、阪田 真己子(同志社大学文化情報学部)

 本研究は、日本舞踊において演目中の音楽を担当する「地方(じかた)」がとる「間合い」について、他の演者との相互作用の観点から可視化を行った。ここでは日本舞踊の舞台上において阿吽の呼吸で構成している「間合い」、および師匠から弟子に伝わる暗黙的な「間合い」の特徴を浮き彫りにし、日本の伝統芸能における「わざ」の伝承メカニズムの特徴について報告する。

発表2

「花押を対象とした画像検索システムの開発」

石村 隆博(和歌山大学大学院システム工学研究科)

 本研究では、花押画像を入力にとり、花押彙纂データベースの約2万5千枚の画像の中から類似する画像を求めるシステムを開発した。OpenCVとAKAZEを用いて類似度を算出している。前処理により精度向上を試みた。

発表3

「写経型プログラミングに基づく学習支援システムの改良」

田中 和季(和歌山大学大学院システム工学研究科)

 各大学でプログラミング教育が行われており、和歌山大学システム工学部でもプログラミング科目を開講している。本研究では、写経型プログラミングに基づき授業で提供している学習支援システムの改良を行い、学習者のプログラミング技能の向上を目指している。2022年10-12月の授業において、補充問題の提供を行った。今回の発表では、補充問題の作成方針、本システムのインタフェースの修正、および理解度テストの実施について報告する。

発表4

「固有表現抽出手法を用いた古典文書からの歌舞伎役者情報の自動抽出」

三木 恵大(立命館大学情報理工学研究科)、前田 亮(立命館大学情報理工学部)、赤間 亮(立命館大学文学部)

 古典文書内の用語の索引を作成する場合,手作業に頼る部分が大きい.この索引の作成作業を自動で行うことができれば,歴史・文化研究を行う専門家の支援が可能となり,研究を効率的に行うことが可能となる. そこで本研究では,古典文書である役者評判記を対象に索引対象となる用語の自動抽出を行う深層学習モデルを作成し,その抽出精度を検証する.

発表5

「都をどりとその出版物データベースの構築」

山本 睦月(立命館大学文学研究科)

 舞踊公演「都をどり」は1872年に創始されて以来、戦禍や感染症の影響による休演を挟みながらも毎年の興行を続けている。興行では上演につき複数の種類の番組を発行する。戦前では刷物状番組や歌舞会発行冊子のほか、歌舞会承認会社発行冊子、『都踊写真帖』など一度の公演で2冊以上の番組が観客の手元へ渡った。しかし資料の網羅的なアーカイブは成されておらず、対象とした既往研究もない。そこで発表者は該当する資料を網羅的に収集、デジタル化しデータベースの構築を行なった。そして構築したDBを活用し、都をどりの出版物の全体像を捉えることを試みる。

発表6

「自治体広報誌のデジタル化・オープン化進展要因の分析」

長塚 隆(鶴見大学名誉教授)

 広報誌は全国のほとんどの自治体で発行されており,重要性の高い地域資料と言える.広報誌のデジタル化・オープン化の現状を自治体ホームページ,図書館OPACおよび国立国会図書館WARPでの調査、および,自治体担当部門の広報誌デジタル化・オープン化についての考えを個別に調査してきた.今回,従来の調査結果を基礎として広報誌のデジタル化・オープン化進展要因について分析したので報告する.

発表7

「文化資源を活かした奈良研究の可能性」

安宅 望(立命館大学文学研究科)

 これまでの奈良の宗教的遺産は現在在る状態で研究するという方法論が中心であった。美術史など「モノ」を直接扱う研究ではそうせざるを得ない。しかし、文化資源学・文化情報学という視点で考えると、現在に至るまでの過程を周辺の資料を洗い出しながら調べる、のも意味のあることである。つまり、豊富に残る江戸時代の書籍や手記日記等を活かして、宗教的遺産の江戸時代における姿をおぼろげながらも観想しようという研究である。

発表8

「秩父宮記念スポーツ博物館におけるデジタルアーカイブの実践」

村上 佳奈子(秩父宮記念スポーツ博物館)

 秩父宮記念スポーツ博物館は、1959年に開設された日本で唯一の総合スポーツ博物館である。所蔵するスポーツ資料は競技用品から大会関係文書資料まで多岐にわたり、これらのデジタルアーカイブを構築することはスポーツの文化研究の発展に大きく寄与する。本発表では、当館におけるデジタルアーカイブの実践として、資料のデジタル化や収蔵品データベースならびに年表・人物データベースの構築について報告する。