資料保存にもカルテが必要 ―文化財・洋書を素材に保存情報の記録化ノウハウを学ぶ―
○開催趣旨
社会から託された資料を次世代に保存・継承する。この使命を共有するミュージアム・ライブラリ・アーカイブズにおける収蔵資料の「保存」の範囲は、保存環境・条件の整備にはじまり、資料を維持保存するための予防処置、急速に劣化が進行する資料の代替化、すでに劣化損傷した資料の修復、加えて保存を考えた活用の保証までが対象となります。さらに個々の作業は総合的観点でとらえ、保存プログラムを作成し、対策を実施することが不可欠であり、その根底を支えるのがドキュメンテーション(文書化・記録化)活動です。
今回は日本の美術品の修復保存技術者と西洋の歴史的製本技術を保持する修復専門家を講師にお招きし、「カルテ」になぞらえた資料の状態調査の記録方法について学びます。また今回のテーマに関連する参考文献を会場内で展示・紹介する予定です。皆様ぜひご参加ください。
主 催:アート・ドキュメンテーション学会
後 援:日本図書館協会,全国歴史資料保存利用機関連絡協議会関東部会(予定)
日 時:2006年2月25日(土)
会 場:慶應義塾大学三田キャンパス 311番教室(大学院校舎棟) http://www.keio.ac.jp/access.html
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
交 通:JR山手線・京浜東北線「田町」駅、都営地下鉄三田線「三田」駅・大江戸線「赤羽橋」駅、下車徒歩約7〜8分
○タイムスケジュール(予定)
13:00 受付開始
13:30 開始,趣旨説明:10分
13:40−14:40
報告1:モノ資料・文化財のためのカルテと理論
「事後処理型記録から事前対策型記録へ−文化財カルテの試案−」
鈴木晴彦氏(東京国立博物館文化財保存修復課付属修理室保存修復支援技術者)
“日々の健康管理が大事”という予防保存の観点から、報告者が提案する資料情報の国際標準を踏まえた「文化財カルテ」の考え方と「状況状態チェックシート」についてご報告いただきます。
14:40−14:45 休憩
14:45−15:45
報告2:図書資料・貴重書のためのカルテと実践
「高垣文庫における保存計画と保存カルテ」
岡本幸治氏(アトリエ・ド・クレ主宰)
芳川典子氏(成城大学メディアネットワークセンター)
成城大学経済研究所が所蔵する高垣文庫の保存活動について、2年間かけて改訂を重ねた調査票と、その調査票に基づく蔵書調査作業を中心にご報告いただきます。(高垣文庫の詳細はこちら http://www.seijo.ac.jp/research/keiken/takagaki.html)
15:45−16:05 休憩
16:05−17:05 意見交換会
17:10 終了
17:30頃〜 懇親会(会場付近にて会費制で実施)
○参加費 無料。JADS会員以外の方も参加可。
■申込み方法
氏名、会員種別、懇親会への出欠予定、連絡先(電話番号・FAX番号・メールアドレス)を明記の上、下記までお申し込みください。お問い合わせも下記まで。
JADS行事・企画委員会
E-mail:毛塚万里 BXQ10030@nifty.ne.jp
若月憲夫 jads@dx.catv.ne.jp
FAX 047-318-5008(毛塚宛)
〒272-0822 市川市宮久保1-21-24 オフィスMAL内 毛塚宛